vague memory

うろ覚えを無くしていこうともがき苦しむ人の備忘録

AWS Security Hub の状態遷移を整理してみる

AWS Security Hub の中に 〜Status や 〜State というような状態を表す属性が複数存在します。
ドキュメントの文章では関連性が解りにくかったので、それぞれがどのように関連・遷移するのかを整理してみました。



状態遷移図

属性

(AWS Config) Compliance Type

Security Hub を利用する前提条件となっている AWS Config の属性の一つ。

コンプライアンス - AWS Config

  • Compliant(準拠)
    • リソースを評価するすべての Config ルールに準拠している
  • Non Compliant(非準拠)
    • リソースを評価する Config ルールの1つ以上に準拠していない
  • Not Applicable
    • リソースが削除されたか、ルールのスコープから削除された場合に発生する
  • Insufficient Data
    • Config ルールの評価結果が利用できない

Record State

オプションの最上位属性 (RecordState)
用語と概念 - AWS Security Hub - アーカイブ済みの結果

結果を送信するサービスから入ってきた段階での状態。

  • Active
    • サービスによって最初に生成されたときの結果
    • Archived から Active に変更され、 Workflow Status が Suppressed でない場合は、Workflow Status が自動的に New に設定される
  • Archived
    • 結果がビューで非表示になるべきであることを示す
    • リソースが存在しない、コントロールが無効、または、3〜5日間結果が更新されていない(ベストエフォート)場合、自動的に設定される

Compliance Status

結果からのコントロールの全体的なステータスの特定 - AWS Security Hub

Security Hub コントロールでの評価結果。各リソース毎に持つ。

  • Passed (成功)
    • チェックに合格
    • Workflow Status が自動的に Resolved に設定される
  • Failed (失敗)
    • チェックに不合格
  • Warning
    • チェックを完了したが、Security Hub が結果を判断できないことを示す
  • Non Available
    • チェックを完了できない
      • サーバ障害
      • リソースが存在しない
      • AWS Config の評価結果が "Not Applicable"
        • Record State が自動的に Archived に設定される

Control Status

Security Hub コントロールでのリソース全体の評価結果。 Workflow Status が Suppressed の結果は無視される。
Disabled > Failed > Unknown > Passed の順で優先される。

  • Passed (成功)
  • Failed (失敗)
  • Unknown (不明)
    • Failed が 0 且つ、Compliance Status が1つ以上 Warning または Non Available
  • No Data (データなし)
    • 結果がないことを示す
      • 結果が未生成
      • 全ての Workflow Status が Suppressed
  • Disabled (無効)
    • コントロールが無効になっており、チェックが実行されていない

Workflow Status

結果のワークフローステータスを設定する - AWS Security Hub

結果に対する進行状況を追跡するために(運用者が)設定する。 個々の結果に固有のもので、新しい結果の生成には影響しない。

  • New (新規)
    • 初期状態。調査が必要であることを示す
  • Notified (通知済み)
    • リソース所有者に通知したことを示す
    • 判別に利用するのみであり、自動的に遷移することはない。
  • Suppressed (抑制済み)
    • アクションが必要と判断しなかった事を示す
    • 自動的な状態遷移の対象から除外される
  • Resolved (解決済み)
    • レビューおよび修正のアクションが実施され、現在は解決済みと見なされていることを示す
    • Compliance Status が Passed の場合に自動的に設定される