DASH 2023 で発表されていた Flex Logs が一般公開されました。
料金と特徴
日本語ページにはまだ記載がありませんでしたが、上記の公式料金ページから確認できます。
Ingest (GBあたり) の料金は一律同じですが、 イベント数の料金に違いがあります。 Flex は保存したイベント数となるので保持期間により変わってきます。
- Standard (今までのIndex)
- $ 2.13 Per million log events, per month
- Flex Logs Starter (Flex Tier の初期設定)
- $0.75 Per million events stored, per month
- 月間 20 億ログイベント (期間内合計 100 億イベント) までが目安
- 保管期間は6か月、12か月、15か月から選択
- リハイドレートせずにログを検索可能
- Flex (Storage + Compute)
- 機能は Starter 同様。 Starter 設定後に変更する形。
- Starter で賄えない場合に Storage $0.0625 + Compute サイズで課金
- 最大15ヶ月まで保存期間を柔軟に設定できる
有効化
- Organization 別に設定が必要
Starter の有効化は Pro 以上であれば可能
- Flex (Storage + Compute) への移行はサポート(カスタマーサクセス)へ依頼する形
有効化すると Index に Flex Tier の項目が表示される
“Logs” → “Flex Logs Controls” から有効化します。
Index 設定の Configure Storage Tier and Retention に Flex Tier 項目が表示されるようになります。
機能と制限
ドキュメント に記載されている内容 + Flex Starter で確認した内容です。
制限
- monitor, watchdog に利用できない
- dashboard には利用できるが、コンピューティングサイズに影響する
- Computing のアップグレードはいつでも可能。ダウングレードは15日間に1回可能。
機能面
Index 単位での設定になります。
1つのIndexに複数の期間設定は行えないので、以下の様なケースはそれぞれ別の Index にする必要があります。
- Standard Tier のみ利用
- Standard Tier 15日保持期間経過後、Flex Tier 6ヶ月保持
- Standard Tier 15日保持期間経過後、Flex Tier 15ヶ月保持
- Flex Tier のみ利用
“Log Explorer“ 上で “Include Flex Logs” を切り替えることで Flex Tier のログの表示が行えます。
Off
On
Pipeline 経由(Parse)もされますし、Generate Metrics の対象にすることも可能です。
Generate Metrics
Potential sources for sending directly to Flex Logs に Flex に適したログの例が記載されています。
通知(monitor)は必要無いけど検索はしたい、数ヶ月前のログを検索したい、などが行えるので、 上手く利用すると利用料金を抑えつつ利便性が上がるのではないでしょうか。
なお、Standard を置き換える事でコスト削減ができるのでは期待しましたが、保持期間の制限(最短6ヶ月)があるのでそうはならず、 Flex Logs Starter の方が高くなります。(Compute は不明)